立つ鳥跡を濁さない退職時のプチギフト

勤め先を退職するとき、勤務最終日には自分の所属する部署だけではなくお世話になった他部署にも挨拶に行ってプチギフトを渡すのが比較的一般的な習慣です。ただ、それはあくまでも一般的というだけであって、挨拶はともかくプチギフトを渡す必要はないという考えの人もいます。

私も以前勤めていた会社を退職するときには挨拶時にプチギフトを自分の所属していた部署とお世話になった他部署に配りました。私の勤めていた部署は本社だったので会社役員も含めて本社宛としてプチギフトを渡しましたが、仮に私が勤めていた部署が本社とは違う部署であれば、会社役員のいる本社にはプチギフトを用意していました。
私がその時用意したプチギフトは有名な洋菓子店で販売している焼き菓子の詰め合わせでした。私が知る限りではお菓子の詰め合わせというのは退職するときに贈るプチギフトの定番です。定番以外では贈答用のブランドハンカチを送っていた人も知っていますが、私は多数の例に倣ってお菓子の詰め合わせを選択しました。

なぜ私がプチギフトにお菓子の詰め合わせを選択したかというとその理由は2つあります。

まず1つ目の理由は一般的だからです。自分が退職するにあたって贈るプチギフトはあくまでもお世話になったことに対するお礼なので、自分が個性を出す必要性は無く一般的に品の良いとされる社交的な品物が良いと思ったからです。

2つ目の理由は形の残るものを送りたくなかったからです。退職の理由が定年や契約満了のような自然で円満な退職であれば、友好の証や感謝の印として形の残るものを贈るのは良いと思います。ただ、私が退職した理由はあくまでも個人的な理由なので、私が退職を申し出ることで会社には多少なりともご迷惑をお掛けすることになります。そんな私の場合は形が残るものよりも美味しく食べられて後に残らないお菓子の方が良いと思いました。

その際、贈る対象によって贈り分けはしていません。もちろん、私の上司や先輩には感謝の気持ちは特別大きいです。ただ、その感謝を目上の方に対してプチギフトに色を付けてお渡しするというのは少し違うのは無いかと思ったのです。実際に私は上司や先輩に感謝の気持ちを表す方法としてプチギフトではなく、上司と先輩にお願いして時間を頂き直接言葉でお礼を伝えました。

プチギフトとあいさつとお礼は一見ひとまとめに済ませてしまいそうになりますが、それぞれを正しく使い分けることでスッキリとした立つ鳥跡を濁さない退職ができます。