退職時に渡したプチギフトはハンカチ

私が長年勤務した会社を退職した時、今までお世話になった方にプチギフトとして何かを考えていましたが、誰でも使えるものを選ぼうと、ハンカチのプチギフトに決めました。もちろん特にお世話になった方には、金額の高いハンカチを選んで、他のかたにはちょっと差をつけて普通のものを選びました。

退職の際には、自分の所属する課の女性には全員挨拶をしながら、お菓子とともにハンカチを手渡ししました。無駄にならないものをと考えて渡しましたが、みなさん喜んでくださいました。また、同じフロアのほかの課の方でも仕事でいろいろお世話になった方にも、ごあいさつ時同じようにハンカチをお渡ししました。

同じフロアで渡した人数は50人位になったでしょうか。退職するのもお金がかかりましたが、長年勤務できたことへのお礼ですから、このくらいは当然だと思っています。

急な退職の決定で、心も落ち着かない状況でしたが、再就職への準備のため、休暇をいただいたり、仕事の引継ぎをタイトなスケジュールで行ったり、皆さんにはとてもご迷惑をおかけしながら、会社を去ることになってしまったので、本当に申し訳なく思っていました。私個人の問題ではなく、会社の方針に従った結果ですが、多くの方が会社を去っていった時期でした。

退職に伴いみなさんへのお礼を選ぶのにはあまり悩みませんでした。過去の方たちが会社を去るときは、ほとんどプチギフトとして、ハンカチや普段使えるものを送ってくださっていたのです。種類や素材は色々ですが、いただいて無駄にはなりませんから、あり難く頂いたものです。

しばらくは、そのハンカチを使うときはその方たちを思い出したものです。

いつしか使われなくなったころ、自然と忘れていくのがいいと思いました。私のことも、ハンカチが使われている期間くらい思い出になっていてくれればいいな、と思いながらご挨拶しながら手渡したものです。少し寂しい気もしますが、人生で多くの方と出会いわかれていくのですから、いつしか思いでの一ページになればという思いです。

自分の人生を振り返ってみても、多くの先輩を送り、後輩も送り、無事定年退職した私も、たくさんの後輩に送られて会社をさっていくのですから、出会いと別れの繰り返しです。そんなシチュエーションの中で、プチギフトは力を発揮してくれます。そうして、また新しい人生の扉を開いていくのですから、ハンカチは最高の贈り物だと思っています。

また、新しい出会いをして、楽しい時間を過ごしながら人生を過ごしていくのに、ハンカチのプチギフトが役立つときがくると思います。